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スマートフォンのコストの概要について、通信キャリアのSEが、なるべくわかりやすく書いてみた

目次

概要

中学生くらいの子供に初めてのスマートフォンを持たせようと思ったとき、親として気になるのは結局の所「いくらかかるのか(=コスト)」と「危なくないか(=セキュリティ)」に集約されると思います。

この記事では、こういったことを不安に思っているお父さん、お母さんに向けて、まずは「コスト」の全体がわかるようになるための基礎的な部分をなるべくわかりやすくご説明しようと思います。

スマートフォンのコストは、すごくざっくり言うと「スマートフォン本体にかかるコスト」と「通信にかかるコスト」に分けられます。「初期費用」とか「月々〜」とか「実質〜」とか「学生割引〜」いろんなキーワードがあってホントにわかりにくくなっているのですが、結局の所、「本体のコスト」と「通信のコスト」です。この2つをしっかり分けて考えると、携帯電話のコストがわかりやすくなります

スマートフォン本体にかかるコスト

実はスマートフォン本体のお値段ってすごく幅が大きいのです。
まずは高い方の代表。2018年現在のAppleの最新機種であるiPhoneXの最上位機種(256GB)はAppleのオンラインストアで買うと129,800円です。大体13万円くらい。256GBってのをどう考えたらいいのかはまた後でご説明します。
Androidの高い方のモデルということで例えば、SamsungのGalaxy S9+あたりでしょうか。こちらはドコモのオンラインショップで111,456円。大体11万円ちょいくらいですからiPhoneX と大差ないですね。
安い方で言うと、同じiPhoneでも iPhoneSE の128GBが50,000円ちょっと。iPhoneXの最上位機種と比べたら半分以下です。Androidは更に安いモデルがたくさんあって、例えば LineMobileなどで売っている BLUというメーカの GRAND X LTE は9,980円です。iPhoneX と比べたら桁が2つ違います。もうちょっと性能もいいほうがいい、という場合も、同じくLineMobileなどで扱っている HUAWEI というメーカの nova lite 2というモデルは28,000円くらい。先程のGRAND X LTEよりは高いですが iPhone との比較で考えたらずいぶん安いです。しかも大人の普段遣いでも全然問題ない性能を持っています。

少しまとめると、まず、スマートフォンの本体のお値段にはとっても差があるということ、そして、iPhoneは総じて高価で、AndroidはiPhoneと同じくらい高価なものもあるし、相対的にかなり安価なものもある、と考えていいと思います。また、スマートフォン本体のコストは「モノを買うコスト」なので買うときに一回発生するイメージになりますが、実際には月々で分割して支払うことが一般的です。

通信にかかるコスト

スマートフォンは、本体だけ持っていても音楽プレーヤとカメラくらいにしかなりません。スマートフォンも「フォン」というからには電話なので、何かと通信してナンボです。通信にもいろいろな種類があって、たとえば音声通話(電話番号をダイヤルして通話する)、SMS(ショートメッセージ)、データ通信(いわゆるインターネット通信)とかがあります。
この「どんな種類の通信をするか」もコストに影響を与えるのですが、詳しくはまた別の記事で説明しますので、ひとまずは、上記の「音声通話/SMS/データ通信」の全部が使える状況を想定しておきます。
通信にかかるコストは、毎月発生します。また、本体の分割払いと違って「支払いが終わる」という概念もありません。使う限りずっと発生し続けるコストです。

実例で見るコスト構造のイメージ

例として、iPhone7 の128GBを新規契約2年縛りで購入して、音声通話できるプランで契約したとしましょう。金額などは、ソフトバンクのオンラインショップを参考にしています(2018年7月8日現在)。

本体にかかるコスト

iPhone7 の128GBは新規契約の24回分割で購入する場合、4,140円の24回払いとのことでした。

ここで「月月割(24ヶ月間) -3,210円/月」というのが入っているので結果として実質負担金が「930円/月」となっています。このへんが携帯電話の契約のわかりにくいところです。この「実質負担金」に引っ張られて考えるとよくわからなくなるので、4,140円の24回払いで総額99,360円、「月月割」で毎月3,210円ずつ割り引かれる、と分けて考えたほうが良いと思います。ここまでが「本体にかかるコスト」になります。

通信にかかるコスト

次に「通信にかかるコスト」を見ていきます。

ソフトバンクの場合、音声通話については24時間通話し放題のプランと、1回5分以内の通話し放題のプランの2つがあります。例では後者のプランを選びました。また、ウェブ利用料として月300円がオプションでかかります。データ通信については「毎月◯◯GBまで◯◯円」という大容量定額のものと、「もっと小さな上限を設定して上限を超過したら従量課金」というものがありますが、ここでは月々5GBまで5,000円というプランにしてみました。消費税をあわせると7,560円/月となります。

2年でかかるコスト全体を見渡す

これで本体にかかるコスト(2年24回に分割して支払う)と通信にかかるコスト(2年分)が揃ったのでまとめてみます。

さて、先程棚上げした割引部分について見てみましょう。この割引は、キャリアによって「本体にかかるコストから引いているように見せる」ところと「通信にかかるコストから引いているように見せる」ところがあります。ざっと見たところではdocomoとソフトバンクは前者、auは後者みたいです。ただ、ここにあまり引っ張られてはいけません。どちらから引かれているように見えても結局は同じです。特にキャリア間でコストを比較するときにはここに気をつけたほうがいいと思います。

ということで、コストとして本体にかかるものと通信にかかるものを合計し、そこから全体の割引額を引いたものが2年間で支払うコストの総額となりますので、その目線で見ると、コスト総額が181,400円+99,360円で280,760円、ここから割引額の77,040円を引いた203,720円が2年間の総コストとなります。これを24回払いすると、およそ8,488円が月々のコストとなります。

まとめ

以上、つらつらと書いてきましたが、スマートフォンのコストが、まず本体のコストと通信のコストに大まかに分けることができて、通信のコストはさらに通話のコストとデータ通信のコストに分けられることをキチンとおさえておくと、スマートフォンのコスト削減を考えるための基本が整うと思います。

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