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こどもにiPhoneでやらせたくないこと、やりたいこと

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この記事は「通信キャリアのSEがこどもにスマホを使わせることについて本気出して考えてみた」の一部です。

概要

きっかけはとある日曜日。来年から中学生になる長女に「クリスマスプレゼントって何がほしい?」と気軽に聞いてみたところ、返ってきた答えは「iPhoneが欲しい!」でした。

とはいえ、こどもにiPhoneを渡すとすれば、ルールを決めたり端末側、サービス側の設定をしたりといろいろな準備が必要になります。

おそらくウチだけではなく、同じようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるだろうということで、「通信キャリアのSEがこどもにスマホを使わせることについて本気出して考えてみた」のシリーズでは、我が家でムスメにiPhoneを渡すにあたってやったこと、しらべたことをまとめています。

この記事では、本シリーズの前提となる、「いなば家ではどんなことをiPhoneに期待しているか、どんなことをさせたくないか」をざっくりとご説明しようと思います。それぞれの細かい設定内容については、「通信キャリアのSEがこどもにスマホを使わせることについて本気出して考えてみた」の方にリストを作っていますので、そちらを参考にして頂けたらと思います。

目次

前提条件

必ずしも全ての方が同じ状況ではないと思うので、いなば家の状況について簡単にまとめておきます。

  • 両親(私とヨメの人)はともにiPhoneユーザ。私はSoftBankのiPhone6 plus。ヨメの人はauのiPhone5。
  • 長女と次女はauのマモリーノ(長女は二代目、次女は三代目)を利用中。
  • 今回iPhoneを渡すのは来年から中学生になる長女。
  • 次女はまだしばらく小学生なのでiPhone についてはひとまず対象外。
  • 長女と次女は自宅からドアツードアで1時間ちょっとの距離を通学。移動手段は電車とバス。

やりたいこと

長女にiPhoneを持たせるというのは、実は半分、両親側の希望でもあります。何を期待して彼女にiPhoneを持たせたかったかは以下のとおりです。

  • 位置情報を取得したい
  • 何かあった時に相互に連絡が取れるようにしたい

それぞれについて若干補足します。

位置情報を取得したい

上述のように、ちょっと通学距離が長いので、地震があったり電車が止まったりというアクシデントがあった時に、「彼女がどこにいるか」を両親が知りたいと思っています。

長女はauのマモリーノ2を使っていて、これも安心ナビというサービスを使って位置情報の検索はできるのですが、ちょっと不便な部分もありました。

何が不便かというと

  • auのサービスとしての位置情報サービスなので、基本的にauユーザからしか確認できない
  • 位置情報の取得に非常に時間が掛かる。

の二点が挙げられます。

とくに一点目の問題はいなば家としては非常に問題で、私(SoftBankユーザ)がこのサービスを使おうと思うと、

  1. ヨメの人のauIDとパスワードを事前に聞いておく
  2. 安心ナビにauIDでログオンする
  3. 他社回線からの接続なのでヨメの人の端末にSMS認証が飛ぶ
  4. ヨメの人が許可すると位置情報の検索ができるようになる

というフローを踏む必要があります。

3〜4番目がクリティカルで、ヨメの人がすぐに端末を触れる環境にないと、私からはムスメの位置情報が調べられないことになります。これは、実用上かなり不便で、実際、急ぎでムスメの居場所を探したい時にかなり時間がかかったという負の実績があります。平常時であってもかなり時間がかかったので、地震などの災害があって設備そのものの負荷が上がった時にちゃんと使えるのか、という点にはかなり不安がありました。

二点目の、位置情報の取得に時間がかかるのも嬉しくなくて、電車に乗っている場合(よく次女の人は電車寝過ごすのです…)などに、数分前の位置がわかってもタイムラグが大きすぎて、適切な対応が取れなかったりします。やはり、今この時点でどこにいるのかが分かること、欲を言えば、移動しているのであればそれがリアルタイムに把握できて、徒歩なのかバスに乗っているのかなどが想像できる方がよいと思っていました。

何かあった時に相互に連絡が取れるようにしたい

これは今使っているマモリーノシリーズのいいところでもあり不便なところでもあるのですが、電話帳に登録されている電話番号やメールアドレスからしか連絡が取れません。で、電話帳に登録できるのが、長女の使っているマモリーノ2は3件、次女のマモリーノ3で10件だったかな。マモリーノ3は、同じ人でも複数の番号が登録できたような気がするのですが、マモリーノ2は1件に対して電話番号一つ、メールアドレス1つなので、割と不便。例えば家の固定電話から呼ぶとか、公衆電話から連絡するといった運用ができません。

なので、iPhoneの導入で、誰からでも誰にでも電話なりメールなりで連絡が取れるようにしたい、というのが今回の希望となります。

やらせたくないこと

とはいえ使うのはまだまだこども。iPhoneをフル機能で使わせるには不安が残るので、やりたいこと、とは逆の「これはさせない」という要件も決めておく必要がありました。特にいなば家の場合、ムスメであることもあってちょっと余分に心配しておいて失敗はないかなと思っています。

内容についてはヨメの人とも相談し、以下の様な方針にしています。

  • 出合い系、アダルトサイトへのアクセス(LINEのIDを交換する掲示板などを含む)。意図せざるアクセス、広告の表示も制御したい。
  • 直接顔を合わせない人物とのコミュニケーション
  • 好ましくない写真、動画などの撮影と流出
  • オンラインいじめへの関与(いじめる側にもいじめられる側にもさせない)
  • スマートフォン中毒的な利用

以下、それぞれについての補足です。

出会い系、アダルトサイトへのアクセス

これは最重要要件でした。特に意識していたのは、無料アプリなどの広告を経由してのアクセス。これ、大人が使っているアプリでも結構あるので困るんですよねぇ。できれば広告の内容についてもフィルタリングしたいところだけどそこまでできるかどうかは実装次第。

いなば家の場合はムスメ二人なので、出会い系へのアクセスをブロックしたいという方に重きをおいていましたが、男の子のいるご家庭の場合にはむしろアダルトサイトへのアクセスの方を制御したいかも。基本的には同様の設定で対応可能と考えています。

直接顔を合わせない人物とのコミュニケーション

出合い系の要件とほぼ同じ内容ですね。ただ、出合い系サイトなどへのアクセスを止めたとしても、別の経路からのコンタクトがあるかも、ということで一応こちらも要件としてあげておきました。

好ましくない写真、動画などの撮影と流出

重要要件その2。これは二つの側面を想定していて、一つは、2chに女神として降臨しちゃったり、SNSで友達同士でふざけて撮ったものが流出しちゃったりという方向性。敢えて重要度に差をつけるならこちらがマスト。

もう一つは、いわゆる炎上案件的な方向で、面白い格好をしているおじさんを撮って拡散しちゃったりする方向性。こっちも今の社会情勢を考えると重要。

で、ぶっちゃけるとウチのムスメの場合、どちらも現実的には可能性薄いとは思っています。とはいえ、自分自身が中学生だった時のことなんかを考えると、友達同士でわーっと盛り上がった時とか、普段の自制心が効かないことってのもあるかなぁ、とは思うので、これらも重要な要件として想定しておきます。

オンラインいじめへの関与

これも重要要件。てか、「◯◯させたくない」はどれも重要だなぁ。被害者にならない、というほうはなかなか難しいので、こちらは「被害者になりそうなときorなっちゃってる時に親がきちんと気づける状況づくり」という方向での対応。加害者、特に集団の同調圧力の中でうっかり参加しちゃう系の加害者になってほしくない(無論首謀者にもなってほしくないわけですがそっちはあんまりなさそうだし)、ということで。

スマートフォン中毒的な利用

これは直接的に彼女が困るというよりは、周りの我々が困るという意味で要件としてピックアップしておきました。スマートフォン、確かにすごく便利だし楽しいのだけど、それが家族の時間に無制限に割り込んでくるようだと困るので、そこをなんとかしようという方向です。

制限付きで許容すること

ここまでは「この機能は必要」とか「これはさせたくない」とか、方向性がはっきりしているものでしたが、実際にスマートフォンを使っていく中では、「親としては必要とまでは思わないけどこどもの実運用上は使うだろうなぁ」というようなグレーゾーンがあると思います。

ここは細かく掘り下げていくとキリがないので、今時点で想定できることだけざっくり想定しておき、想定に含まれていないことが起きた時は都度追加、という方向性です。

  • LINEの利用
  • アプリやコンテンツの購入

以下、補足です。

LINEの利用

これは非常に悩ましいところではあるのですが、現実問題として、クラブ活動の連絡だったり諸々でかなりガッツリ使われているようなので、利用自体を制限するのは難しそう。なので、LINEについては以下の方針で考えています。

  • LINEのIDは公開させない
  • LINE(に限らずだけど)で誰かに送ったものは意図しない誰かにも見られることがあることを理解させる
  • スタンプの購入は許容する。お金がらみは後述。

アプリやコンテンツの購入

これも非常に悩ましいのですが、要はお金が絡む部分。

自分が中学生だった時のことを振り返るに、「LINEで友達はかわいいスタンプを使ってるのに自分はいつも文字とデフォルトのスタンプだけ」とか「ミュージックの中身が空っぽのまま」とかは現実的にありえないだろうなぁ、というところなので、ざっくり以下の方針で行こうと思っています。

  • 購入そのものを禁止はしない
  • 購入は自分のお小遣いの範囲にとどめる
  • 勝手に購入、課金するのではなく、親が把握できる範囲で利用する
  • お小遣いの範囲を超えるけど必要なものは都度相談

できたらいいな、レベルのこと

必ずできなくてはいけないとまでは思っていないけど、できたら便利かな、くらいに考えている要件です。

  • カレンダーを共有して家族のスケジュールをムスメが把握できるようにする(法事とか旅行とか)
  • 学校や家庭でのタスクを自分で管理できるようにする
  • お小遣い帳的なもので、自分のお金の使い方を管理できるようにする

要件まとめ

さて、そんなわけで、長々と書いてきましたが、私が中学生になる娘にiPhoneを渡す際の要件についてまとめます。同時に、それがどのような手段で実現できるのかを

  • iPhone自体の機能や設定で実現するもの
  • iCloudサービスで実現するもの
  • 追加アプリで実現するもの
  • 運用で実現するもの

に分けておきます。

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この記事はここまでです。

細かい設定内容については、「通信キャリアのSEがこどもにスマホを使わせることについて本気出して考えてみた」に記事のリストを用意していますので、そちらを参考にして頂けたら幸いです。

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