子供のプレゼントにフィッシャーテクニックの「機械と構造学習キット PR-07」を買ったら父子ともに心震えた

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ブロックで遊ぶ家族4

うちの次女さん9歳は、将来の夢が大工さんというちょっと変わった娘なのですが、電力エンジニアだった母方の祖父(私から見て。娘からみたら曽祖父)の血を色濃く受け継いでいるらしく、歯車とか滑車とかそういう「動く仕組み」が大好き。

で、そんな次女さんの誕生日プレゼントなのですが、もろもろ検討の結果、フィッシャーテクニックというドイツのメーカーが作っている「機械と構造学習キット」という、歯車フェチの私の心を超絶震わせるブツになりました。

ぶっちゃけお値段は割とするのですが、これが盛大に面白いっ!!!

YouTubeに動画が上がってるのですが、歯車フェチの方は閲覧注意です。間違いなく物欲マックスです。

概要

フィッシャーテクニックは、あまり日本では有名ではありませんが、ドイツの工業機械メーカーであるフィッシャー(fischer)社の開発する、子供向けのエンジニア養成キットです。

いかにもドイツ的な赤黒黄の三色で構成されたブロックや歯車は、硬さと粘り強さのバランスが非常によく、また、工作精度も非常に高いです(現物見てびっくりしました)。硬いだけでなく粘り強さがあるので、ウォームギアなどで本来回す向きと逆に回してしまっても、多少回ってそこで粘る動きになります。子供が遊ぶ場合、多少無理な力をかけてしまうことがあると思いますがその点で非常に安心できます。

また、各パーツが非常にシンプルで汎用性高くできているのもいい感じです。

日本の販売代理店さんである、株式会社のもとさんのサイトにて公開されているパーツリスト(ドイツ語版)やパーツの通販サイト(こちらは日本語)を見るとわかるのですが、「○○に使うためのパーツ」、というのが非常に少ないです。

自分で作っていて感心したのは、例えば歯車とブロックをつなぐためにそれぞれのパーツを貫通するシャフトは、両端に出っ張りのないシャフトに、両端で止めるためのパーツをつけて使います。ちょっと言葉で伝わる気がしないので図で書くとこんな感じです。

Untitled Diagram

通常この手のことをやろうとすると、上側の図のように、T字型のパーツとその受けパーツになると思うんですが、そういう供給の方法をせずにシンプルな作りにこだわっているところは非常に好感度高いです。

機械と構造学習キットについて

フィッシャーテクニックのラインナップは、株式会社のもとさんのサイトにあるように、対象年齢ごとに5つに分かれているようです。「機械と構造学習キット」はその中でいうと真ん中のレベルである「9歳からの学習キット」に該当します。

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「機械と構造学習キット」は、例えば「トラックができます」といった、「○○を作るためのキット」ではなく、500個もの小さなパーツを組み合わせてモデルを作成し、機械の構造について学習していくものです。

モデルは全部で30ありますが大きく二つに分かれており、前半にあるのが動力学の入門となる、歯車による力の伝達を学習するためのモデル、後半にあるのが静力学の入門となる、構造による強度の違いを学習するためのモデルとなっています。

こちらが前半(動力学)モデルの一例。遮断機です。

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こちらは後半(静力学)モデルの一例であるトラス構造。

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フィッシャーテクニックのリストはこちらからどうぞ。

子供へのプレゼントという観点から

子供へのプレゼントとして考えるとき、二つ大きなポイントがあると思います。

一つは、子供が読んでわかる説明書がついているのかという点、もう一つは難易度的に子供に扱えるかどうかという点です。

説明書について

少なくとも私が買った「機械と構造学習キット」については、説明書の類としては以下のものが同梱されていました(細かいものは省いています)。

  • 日本語の解説(作り方ではなく、そのモデルの面白さなどについて詳細に説明しています)
  • 各国語版のマニュアル
  • 各モデルの組み立て説明図 (英語)

日本語の解説書については、印刷されたもののPDF版が株式会社のもとさんのサイトにて公開されています。これが非常によくできていて面白いです。ただし、これを面白いと思えるのは、ある程度詳しい人かもしれません。むしろこの解説書の良さは、各モデルで扱う力学的な要素を、子供に伝えるためのヒント的なものの多さです。

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例えば、一番最初に作ることになるであろう遮断機の個所では、まず説明書に沿ってモデルを組み上げ、その後に「あがった遮断機を指で下へ押してください。 遮断機は下へ降りましたか。」という文言があり、ウォームギアの特性である「歯車が逆回転しない」ことをさりげなく子供に理解させるフックになっています。

なので、この解説書については、大人が先に読んで楽しんだり、子供が「遮断機の竿のほうを押しても動かないんだね」というところに気づいたタイミングで少し詳しい話をしたりするときのネタ帳という位置づけと認識しています。

余談ですが、この解説書、本当にこういうものが好きな方が書いてらっしゃるんだなぁ、と感じさせる箇所が随所にあります。個人的には「あとがきにかえて」の以下のところがすごくグッときました。

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これだけ詳細な解説書を準備しつつも、場合によっては解説書は飛ばしちゃって、現物を動かして観察する楽しさのほうをちゃんと優先させてね、というのはホントにグッときました。というか、これ、くどくどと理屈を説明しちゃいがちな私への警鐘と受け止めました(笑。

各国語版のマニュアルについては、上記の日本語の解説書の元ネタという感じです。イラストなどは入っていますが、基本的に読むことはあまりないように思います。

で、肝心の組み立て説明図ですが、こちらは英語表記です。ただし、「○○を○○にはめる」というような言葉は書いておらず、組み立ての手順は図解になっています。

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それぞれの局面で新しく出てきたパーツのみ着色されて表記されているので、そもそもこういうものが好きそうな子供であれば間違いなく理解できるはずです。また、同じような形で複数のサイズがあるものについては、図中に原寸大で記載されています。上の画像でいうと、2の過程で使う、60㎜のシャフトが該当していて、パーツリスト(色のついた吹き出し内)とは別に、原寸大の絵がついているのがわかると思います。

なので、この説明図については、英語版で全く問題ないと思います。

難易度について

まず、構造自体の難易度ですが、これはモデル次第となります。一番最初に登場するモデルである遮断機は、小3の娘がほぼ一人で作成することができそうでした。ただ、後半に出てくるトランスミッションなんかはかなり難易度が高そうです(まだ作ってないですが)。

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また、一部パーツについては固定するのに多少力が必要です。ブロック状になっているパーツは子供の力ではめることが可能ですが、シャフト類をねじ込むところや、チェーンのパーツ(これがまた萌え萌えポイントなので後日ご紹介します)なんかは大人の指の力でないとはめられないかもしれません。

そもそもの前提として、少なくともこのキットは、子供が独力で作り上げることは想定していないように思います。むしろ、「あとがきにかえて」の中でも触れられているように、大人と子供が一緒になって公園でキャッチボールをするように、膝突き合わせてあーでもないこーでもない言いながら組み立てていく過程そのものに重きを置いているように感じています。

では、大人が一緒に作ることを前提とした場合の難易度ですが、この手のものを買おうと思っている保護者の方であれば、図面の難易度もパーツを組み立てる力についても確実に大丈夫だと思いますので、子供と一緒に図面を眺めながら、なるべく子供に作らせてあげてください。

まとめ

小学生向けの学習キットとしてはちょっと難易度が高いかな、と心配しながら買ったのですが、9歳の次女が非常に面白がっていたので、心配は杞憂だったようです。

キット自体の完成度も高いですし、組み立て説明図についても大変丁寧にできています。

唯一心配があるとすると、子供そっちのけで私がどんどん先に進めちゃうんじゃないかということですが、そこはなんとか自制したいと思います(笑。

これがあまりにも面白いので、子供と何か作ったら、完成物の動いているところを撮って、どこかに上げておこうと思います。記事ができ次第、この記事からリンクを張るようにしておきますので、見ていただけたら幸いです。

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コメント

  1. 野本邦夫 より:

    すばらしく高い評価をいただき恐縮しております。
    この「機械と構造学習キット」や「ユニバーサルキット」などは小学性のお子様に機械や科学への関心を啓発してくれる素晴らしい教材だと自負しております。ただモデルを組み立てるのにかなり時間もかかりますので通常の勉強の邪魔になると困りますからあまり根を詰めないでくださいね。年に1品ずつレベルに応じたキットで手先と頭を使い勉強の息抜きとして楽しんでもらえればうれしいです。ついでにお子様向けの関連図書をご一緒に読まれるとお子様にとってもっといい刺激になるかもしれません。有難うございました。御礼まで。

    • いなば より:

      本家の方にお褒めいただきめちゃめちゃ嬉しいです!
      今のところは私がかなり手を出しながら作っている感じですが、一度作ってイメージが湧けば、行く行くはムスメが一人で作れるようになるのでは、と期待しています。
      高学年くらいになったら、関連図書もさり気なくリビングに置いておこうと思います。
      素晴らしい教材、ありがとうございます!!!これからもよろしくお願い致します。