こどもにLINEを使わせる際の設定について

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この記事は「通信キャリアのSEがこどもにスマホを使わせることについて本気出して考えてみた」の一部です。

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概要

きっかけはとある日曜日。来年から中学生になる長女に「クリスマスプレゼントって何がほしい?」と気軽に聞いてみたところ、返ってきた答えは「iPhoneが欲しい!」でした。

とはいえ、こどもにiPhoneを渡すとすれば、ルールを決めたり端末側、サービス側の設定をしたりといろいろな準備が必要になります。

おそらくウチだけではなく、同じようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるだろうということで、「通信キャリアのSEがこどもにスマホを使わせることについて本気出して考えてみた」のシリーズでは、我が家でムスメにiPhoneを渡すにあたってやったこと、しらべたことをまとめています。

この記事では、こどもにiPhoneを使わせる際におそらく保護者の方が悩まれることになるであろうLINEの設定についてまとめています。

それ以外の設定内容については、「通信キャリアのSEがこどもにスマホを使わせることについて本気出して考えてみた」の方にリストを作っていますので、そちらを参考にして頂けたらと思います。

LINEの何が危険なのか

こどもに持たせるスマートフォンにLINEを入れる、ということについては何か怖いイメージを持っている方、悩まれている方も多いかと思うのですが、実は、「じゃLINEって何が危ないんでしょうか」と聞かれて、明確な回答をお持ちの方ってどのくらいいるんでしょうか。「なんとなく怖い気がする」「テレビでLINEは危ないって言ってた」という、漠然としたイメージという方のほうが多いのではないでしょうか。

結局のところLINEをこどもが使うことで回避すべき点は二つ、

  • LINEをつかったオンラインいじめに関与する(加害側/被害側問わず)
  • 見ず知らずの人と、親の目の届かないコミュニケーションをすること

に集約されると思っています。

このうち、前者については、LINEそのものが原因というわけではなく、「スマートフォンを利用したコミュニケーションはどうするべきか」という家庭や学校でのルール作りに依存する部分が大きいと思われます。これについては、別途「こどもにiPhoneを渡すときに決めたルール」にて我が家で適用しているルールを公開していますので、ご参考にしていただけると幸いです。

後者については、LINEの「友だち追加」が非常に手軽であるということに原因の一つがありそうです。ですが、この「友だち追加」は、保護者によって、ある程度の制御をすることが可能です。この記事では、LINEの「友だち追加」がそもそもどのようなものなのか、どこにリスクがあるのか、どうやってそれを回避するのか、という事を軸にご説明します。

「友だち追加」とはそもそも何なのか

例えば、お使いのPCやスマートフォンで「LINE 中学生 募集」などと検索すると、大量の掲示板がヒットします。ここで何が行われているのかというと、LINEで「友だち」として繋がるための情報が交換されています。

問題は、ここに少なからず良からぬ期待をして参加している不特定多数の人物(多くは大人)がいることです。我が家も例外ではないですが、娘さんをお持ちの方の場合、一番気になる点はここだと思います。

まずは、LINEの仕組みについて親が知っておく必要があります。

LINEで「友だち」として繋がることを「友だち追加」といいますが、この「友だち追加」には、いくつかの方法があります。

  • 招待:iPhone自体の「連絡先」に登録されている相手に対して、「リンク」あるいは「QRコード」を送信し、友だち追加してもらいます
  • QRコード:QRコードを利用して友だち追加をします。自分自身のQRコードを表示する機能と、誰かからもらったQRコードを読み取って友だち追加する機能があります。
  • ふるふる:位置情報をONにしたうえで、近くにある二台の端末を同時に振ることで、それぞれの端末を使っているユーザを「友だち」として登録します。
  • ID検索:LINEに設定したIDを使って友だち追加します。
  • 友だち自動追加:これは超曲者なので説明を後回しにします。

不特定多数と「友だち」になる可能性

さて、「不特定多数と『友だち』になってしまう可能性」という観点から上記の「友だち追加」の方法を分類してみましょう。

招待」は、自分自身の連絡先に既に登録されている相手にこちらから送るので、基本的には不特定多数と繋がる可能性は比較的低いものと考えられます。ただし「招待」の際に送るメールおよびSMSには、LINEで友達登録するためのリンクとQRコードが含まれており、このメールやSMSが第三者に転送された場合には、不特定多数からの友だち追加が来る可能性があります。

QRコード」は、QRコード自体が人から人に渡る可能性があるので、不特定多数からの友だち追加が来る可能性があります。

ふるふる」は、物理的に近くにいる必要があるので、基本的に不特定多数からの友だち追加が来る可能性はありません

ID検索」は、IDさえわかれば検索するだけですので、不特定多数からの友だち追加が来る可能性があります。

まとめると、「ふるふる」以外は不特定多数からの友だち追加が来る可能性があります

※ふるふるにしておけば100%安心かというとそういうわけでもないのでこの点については後述します。

友だち登録を制御する方法

招待

「連絡先」へのアクセスを禁止すると使えなくなります。

QRコード

「カメラ」へのアクセスを禁止すると使えなくなります

ID検索

ちょっとややこしいので、次の項で「LINE IDとは何か」ということと併せてご説明します。

これらの具体的な設定方法については、この記事の下の方でご説明していますので、もうしばらくお付き合いください。

LINE IDについて

LINE IDとは

LINEを使う際に、利用者を識別するIDです。一般的には、IDというと、パスワードとペアにしてサービスを利用する際の認証に使いますが、LINE IDは認証に使うものではなく、「友だちを検索する」ために使われます

なお、LINE IDは変更することができません。既存のLINE IDを削除して新しいLINE IDを再取得することは可能ですが、登録された友だちは全て初期化されてしまうため再度友だち追加が必要となります。

LINE IDを、口頭で伝える、メールやメッセージで送る、などの手段で相手に伝えると、相手がそのIDを検索して、「友だち追加」することができます。つまり、LINE IDをこどもが掲示板に投稿してしまうと、その情報だけで「物理的にはまだ友だちでない人」が一方的に友だち追加してくる可能性があります

ただし、LINE IDによる検索対象となるには

  • 利用者が18歳以上であること
  • LINE IDによる検索を許可していること

の両方を満たす必要があります。LINE IDによる検索対象でない場合、LINE IDを使った友だち追加ができません。

年齢認証について

青少年保護の観点から、現在LINEでは18歳以上であることが携帯電話事業者の年齢判定サービスで確認できないとLINE IDを利用することができないようになっています。携帯電話事業者の年齢判定サービスとは何かというと、携帯電話事業者(いわゆるキャリア)が、携帯電話の申込を受けた際の生年月日の情報を元に、SNSなどのサービス提供者(例えばLINE)に対し、その携帯電話の持ち主が18歳以上であるか否かの情報を提供するサービスです。

ですが、このサービスはあくまでも「携帯電話の申込を受けた際の生年月日の情報」であって、「携帯電話の実際の利用者の年齢情報」ではありません。これが何を意味するかというと、

  • 保護者名義の携帯電話契約の場合、保護者の生年月日で年齢判定されるため、実際にはこどもが利用していても成人として判定される
  • 年齢情報を持たない法人契約の場合、年齢判定サービス自体の挙動がキャリアごとに異なる

ということになります。

前者の場合、LINEからみると18歳以上に見えていますので、ふたつ目の条件である「LINE IDによる検索を許可していること」が満たされると、LINE IDによる検索の対象となってしまいます。

後者については、少なくともソフトバンクの場合、法人契約の端末での年齢確認は「18歳以上」と判定されてしまうようです。この辺りはキャリアの対応が足並み揃っていないようで、逆に「18歳未満」と判定されるケースも有るようなので、LINEの画面から「何歳として判定されているか」を確認する必要があります(方法は後述します)。

つまり、年齢認証を理由にLINE IDによる検索の対象とならないのは

こども自身の名義で携帯電話事業者に申し込んでいる個人契約端末

に限定されます。保護者名義の端末や、法人契約の端末(の一部)は、年齢認証を利用した LINE IDによる検索の回避はできません。

なお、18歳未満と判定された場合、自分自身がIDを検索することもできなくなります。つまり、こどもにスマートフォンを渡す場合、自分自身はともかく、リアルな友だちの中に18歳未満と判定される友だちがいる可能性は非常に高いので、そもそもLINE IDを利用する必然性は極めて薄いと思われます。

LINE IDによる検索の許可について

LINE IDによる検索対象となるか否かを決めるもう一つの要因が、LINEの設定で「LINE IDによる検索を許可しているか否か」です。

これは、LINEの画面で右下の「…」をタップし、「設定 > プライバシー管理」と進んだところにある「IDで友だち検索を許可」で設定します。下記の画面の場合、LINE IDによる検索を許可していないことになります。

なお、年齢認証で18歳未満と判定された場合、この設定は常に「OFF」になります。

ムービー収録

ID検索は手軽にできる上、LINE IDの変更はできないため、一度LINE IDが流出すると制御がきかなくなります。このため、ID検索については、青少年保護の観点から比較的敷居が高く設定されています。

ID検索(する/される)の制御について

ID検索の制御についてまとめます。

一番簡単なのは、LINE IDの検索による友だち追加を不許可にしておくことです。先にも書いたように、ID検索をする/されるためには、「年齢認証で18歳以上と判定される」ことと「『IDで友だち追加を許可』がONになっている」ことの両方を満たす必要があるので、「IDで友だち追加を許可」をOFFにしておけば、ID検索は利用できなくなります。

ただ、注意が必要なこととして、「IDで友だち追加を許可」は、年齢認証で18歳以上と判定されてしまうと、利用者自身、つまり、こども本人でON/OFFできてしまいます。なので、保護者名義の回線であったり法人契約の回線であったりする場合には、「『IDで友だち追加を許可』をONにしない」ということをルールとして決めておく必要があります。また、定期的にこの設定が変更されていないか、確認することも必要になると思います。これ、とても重要だと思います。

年齢認証を強制的に「18歳未満」扱いにする

保護者名義の回線や、法人契約の回線の場合、ルールで縛るしかないのか、ということになるかと思うのですが、実は最初にLINEをインストールするときに気をつけておけば、年齢認証をしないことで、強制的に18歳未満として扱わせることができます。

インストール中に、こんな画面があります。ここで「年齢確認をしない」の方を選択します。

ムービー収録

こうしておくと、LINEの「設定」の「年齢確認」が以下のようになります。

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この、「年齢確認」が「不明」の状態になっていると、「IDで友だち追加を許可」が有効にできなくなります。

ムービー収録

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この画面で「年齢確認をする」をタップすると、キャリアの年齢認証が走ります。

ソフトバンクの場合こんな感じになります。

ムービー収録

なので、キャリアの契約情報のページ(SoftBankの場合にはMySoftbank)のパスワードを教えないでおけば、年齢認証に到達できません

なお、ここで仮に「パスワードを忘れた方」をタップしてパスワードの再発行をしようとしても、以下のように暗証番号が必要となります。ですから、暗証番号(契約時に登録した4桁の番号)を秘密にしておけば、年齢認証されることはありません

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友だち自動追加について

おすすめ設定と設定方法

不特定多数からの友だち追加を防ぐ、つまり、こどもが直接知っている人だけを友だち追加し、それ以外の人からの友だち追加を防止する、という観点からは、以下の設定がおすすめできると考えています。

  • 「招待」による友だち追加をできないようにする
  • 「友だち自動追加」はできないようにする
  • 「QRコード」による友だち追加を出来無いようにする(若干の副作用あり)
  • 年齢認証の結果を親が把握しておく
  • 保護者名義の回線、法人契約の回線の場合、年齢認証をしない(常に18歳未満扱いとなります)
  • 18歳以上と判定されている場合は、ルールで「IDで友だち追加を許可」をOFFにすることを決めておく

LINEから「連絡先」のアクセスを禁止する

この設定をしておくと、「招待」での友だち追加をできないようにする事ができます。また、「友だち自動追加」もできなくなります

iPhoneの「設定」の下の方に「LINE」の項目があるので、ここで「LINEにアクセスを許可」の「連絡先」をOFFにしておきます。

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「招待」をしようとすると

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このような画面になり、招待ができません。

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また、友だち自動追加をしようとしても

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こうなります。

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LINEから「カメラ」のアクセスを禁止する

この設定をしておくと、「QRコード」での友だち追加をできないようにする事ができます。

iPhoneの「設定」の下の方に「LINE」の項目があるので、ここで「LINEにアクセスを許可」の「カメラ」をOFFにしておきます

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ただ、この設定には若干の副作用があります。LINEからカメラへのアクセスができなくなるので、トークの画面で直接写真をとって送信することができなくなります

トーク中に写真を撮影しようとすると以下の様な挙動になります。

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ですが、事前に撮ってある写真やビデオは送信することが可能です。こちらができれば、特に問題がないと認識しています。

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ほらできる。

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年齢認証の結果を確認する

LINEの「設定」の中に「年齢確認」があります。年齢確認をしていない状態では、以下のように「不明」と表示されます。

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年齢認証の結果、18歳以上として判定されると下記のように「ID検索可」と表示されます。

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ID検索可と表示された場合には、LINEの「設定>プライバシー管理」で「IDで友だち追加を許可」をOFFにしておく必要があります。

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LINEの設定に関する説明は以上です。

こどもにiPhoneを使わせる上で必要と思われるその他の設定やトピックについては、「通信キャリアのSEがこどもにスマホを使わせることについて本気出して考えてみた」に記事のリストを用意していますので、そちらを参考にして頂けたら幸いです

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コメント

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